PERU

07:00

 

ワイナピチュ:下山


登りよりも下りの方がより慎重になります。写真なんか撮ってる場合じゃない。
相当危険です。でも登りの観光客が下山中の私に尋ねてきます。
「はぁ、はぁ。君、あとどれ位?何分?こんな崖がつづくのか?」と結構なお年の方が。
「30分ぐらいかな。でももっとハードになっていきますよ。」
「えぇぇぇぇぇぇっ!!!」

そんなことよりこっちの方が助けてほしい。
急げ、急げ、トイレ、トイレ・・・、・・・♪、マジで、マジで、ヤバイ、ヤバイ・・・、・・・♪。
もう頭がおかしくなってたのか、こんなフレーズを口ずさみながら
マチュピチュ遺跡を駆け抜け出口へ。汗と冷や汗で全身ビッショリ。

はぁぁぁぁ~、ホッ。ゾクッ?

運転さばきを見れる席を確保。すごいね、おじさん。ゾクゾクッ??

急いで下りてきたものの列車の時間まで4時間あります。
眺めのいいレストランを選び落ち着きました。コカ茶を注文。
この4時間が最悪なことになっていきます。
そういえば全身汗で濡れた服に”ゾクゾクッ”としてたなと
思った時には体がぶるぶると震えだしました。
寒い寒い、頭も上がんない、それと強烈に眠い。
朦朧としながら自分の顔・体が熱いことに気付きます。それもかなりの熱さに慌てて
解熱剤を飲みます。濡れた服を着替えたいけど買いに行く元気もない。
雨カッパを着てフードをかぶり、ハンカチ・スカーフなど布という布を体に巻きつけ
足をもう一つの椅子に上げ、じ~っと固まって動かない。
いつの間にか眠ってました。

1時間程たって起きたら、レストランにお客さんが増えてる。「何か?」もうお構いなしです。
店員さんもチラチラ見てくるけど、あと3時間ここから移動する気全く無し!
とりあえずスープを注文しとく。そしてまた睡魔が・・・。

2時間ほど眠っていました。あれっ、さっきよりだるさがマシになって
熱も下がってる感じがします。やった。
店員さんも高山病の旅行者とかで慣れているのか
見てくるだけで、そっとしといてくれました。ありがたい。

トタン屋根の土産物屋に埋もれた駅到着。
ここアグアスカリエンテスからビスタドームに乗って、クスコ・ポロイ駅を目指します。
4時間弱の列車の旅。脅威の回復力に、体が丈夫って才能だわと自分で思う。

列車の中でも眠りこけていまいしたが、クスコへ向かうということは
標高がググッあがります。2000m~3500mほど。
そして標高に比例するようにどんどんと体調が悪くなっていきます。
最後の1時間は列車の中でファッションショーが始まってしまいます。
うるさいよ~っとひとりしかめっ面の乗客、私。

ポロイ駅に着いてグッタリ。
迎えに来ていた車に乗ってクスコ市街へ。
夜景も綺麗でしたが撮影もできない。予約していたレストランもキャンセル。
ホテルに着くなり部屋で休みます。これはなんだ?風邪?かるく高山病?
胃腸が悲鳴をあげ、それと体中パンパンに腫れた感じで浮腫みます。
数日前にクスコに来た時は全く標高差を感じなかったのに、
ワイナピチュに登って疲れたところへ3500mの地はキツイ んですね。
自分の体が丈夫だと過信していたのが悔やまれます。
恐るべしワイナピチュ・クスコ。長い1日だったわ。

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